【1試合で200回わかる!】ストライク、ボールの決め方
ストライク。ボール。
1試合あたり少なくとも200回くらい目にする言葉です。
ストライクとボールを知るだけで、1試合で200個以上のプレーを理解できるのです。
(ややこしいルールですが、全て読めば絶対に分かります!)
目 次
投手vs.打者
直接対決
はじめに、投手は捕手へボールを投げることを思い出してください。(ボールは道具のボールのことです。)
しかし、ただのキャッチボールではありません。投手と捕手の間には、相手チームの打者がいます。
この動画を見てください。全部見なくても大丈夫です。
投手、捕手、打者の位置関係が分かれば十分です!
動画で確認したように、打者は投手の投げたボールを打ち返そうとバットを振っているという構図です。
そしてさらに重要なのは、打者は投手との対決を制して初めて走者になれるということです。
投手と打者の対決を記録するために、ストライクとボールという言葉があると言っても過言ではありません。(ボールはストライクと対になる言葉です。道具のボールとは別のものだと思っていてください。あとで分かります。)
ストライクとボールの意味が分かれば、投手と打者のどちらが優勢か一目で分かるのです。
ポイント
- 打者は投手の投げたボールを打つ!
- 走者は投手との戦いに勝った元バッター!
- ストライクとボールで投手と打者の戦況が分かる!!
ストライク、ボールは途中経過!
簡単に言えば、ストライクは投手の"失敗"、ボールは打者の"失敗"という判定です。
(この記事では"失敗"について解説します。"成功"についても後日解説する予定です。)
ストライクが貯まれば投手に有利で、ボールが貯まれば打者に有利です。
基本的には、ストライクを3つ貯めるのが先なら三振になり、ボールを4つ貯めるのが先であれば打者は走者になれます。
これ以外の方法で決着がつくことがあります。(これについては新しい記事で説明しようと思います。しばらくお待ちください。)
ストライクゾーン
ストライクかボールか
「ストライクゾーン」という言葉を聞いたことはありませんか?
ストライクゾーンはあらかじめ決められた"場所"です。
ボールがストライクゾーンを通ったかどうかが、「ストライク」「ボール」を判断する1つの基準になります。
ボールがストライクゾーンを通ったかどうかは審判が判断します。
具体的には、次の方法で「ストライク」「ボール」を決めます。
(1) まず、投手の投げたボールがストライクゾーンを通ったかどうかを確認します。
- ストライクゾーンを通っていれば、とりあえず「ストライク」とします。
- ストライクゾーンを通っていなければ、とりあえず「ボール」とします。
(2) 打者がバットを振らなければ、(1)の判定はそのまま。打者がバットを振れば「ストライク」に直す。
具体例で理解!
例を3つ挙げてみます。「ストライク」「ボール」どちらになるか、考えてみてください。(答えをメモしておくといいかもしれません。)
- ボールはストライクゾーンを通ったが、打者はバットを振らなかった。
- ボールはストライクゾーンを通らなかったが、打者はバットを振った。
- ボールはストライクゾーンを通らなかったので、打者はバットを振らなかった。
......どうでしたか?
答えは
- ストライク
- ストライク
- ボール
です。
上の(1)と(2)の手順に従えば、自分で「ストライク」「ボール」の判断をすることができます。このボールは「ストライクだったよ」「ボールだろー」と語ることができるようになるのです。
ストライク
上の「ストライク、ボールは途中経過!」で説明したのは、
- 打者が"失敗"するとストライクになる
- 先にストライクを3つにすると投手の"勝ち"
- 投手が勝てば、三振
ということでした。
バットに当たらない"失敗"
見逃し
ストライクゾーンを通ったボールを見逃し、バットを振らなかった場合にはストライクが1つ増えます。バットを振ったかどうかは、審判が判断します。
(1)ストライクゾーンを通った時点でとりあえずストライク
(2)バットを振らなかったのでやはりストライク
ということでしたね。
そして、ストライクが1つ増えます。
大事なので、もう一度書きます。見逃しではいつでもストライクが"1つ増えます"。
2ストライクのときに見逃しが起こると3ストライク(三振)になります。
裏を返せば、ストライクと判定されてもストライクが増えないことがあるのです。
空振り
バットを振ったのに、バットにボールが当たらなかった場合もストライクが1つ増えます。ボールがストライクゾーンを通ったかどうかは関係ありません。この場合も、バットを振ったかどうかは審判が判断します。
(1)まず、ストライクゾーンを通ったかは関係ないのでとりあえずストライクかボール(場合に応じて変わる)
(2)バットを振ったのでストライク
ということです。
空振りも見逃しと同様に、いつでもストライクが"1つ増えます"。2ストライクのときに空振りが起こると3ストライク(三振)になります。
バットに当たる"失敗"
「ファウル」と言います。簡単に言えば、打者が打ったボールが投手の正面に飛ばなかったということです。
この場合、ボールはバットに当たっていて、空振りでも見逃しでもないことに注意してください。
(1)まず、ストライクゾーンを通ったかは関係ないのでとりあえずストライクかボール(場合に応じて変わる)
(2)バットを振ったのでストライク
となり、ストライクです。
ここからが非常に重要です。
ファウルもストライクになりますが、空振りや見逃しと違ってストライクが"1つ増える"とは限りません。(空振りや見逃しと違って赤字で書いたのは区別のためです)
直前のストライクの数によって異なります。
(1)ストライクが0または1のときにファウルするとストライクが"1つ増える"!
(2)ストライクが2のときにファウルするとストライクは"増えない"=2ストライクのまま!
です。
初心者の方にはかなりややこしかったと思います。
でも、問題を解いて慣れれば大丈夫です。
具体例で理解!
例は3つ。少しずつ難しくしていきます。
(答えをメモしておくといいかもしれません。)
- 投手は6球のボールを投げてきました。1球目から順番に、ボール、見逃し、ファウル、ファウル、ボール、空振りでした。6球目の段階ではストライクはいくつですか?
- 投手は10球のボールを投げてきました。1球目から順番に、ボール、ボール、ファウル、ファウル、ファウル、ボール、ファウル、ファウル、ファウル、ファウルでした。10球目の段階ではストライクはいくつですか?
- 1球目も2球目も空振りました。2球目の段階では2ストライクです。3球目では3ストライクになりたくありません。投手は3球目にストライクゾーンを通らないボールを投げてきた場合、どうすればいいでしょうか?
......どうでしたか?
- (答え)3ストライク (解説)「1球目から順番に、ボール、見逃し、ファウル、ファウル、ボール、空振りでした。」 2球目で1ストライクです。3球目のファウルはストライクが増えて2ストライクです(ここに書いた通りです)。4球目ではストライクは増えず、2ストライク。6球目の空振りではストライクが増えます。2ストライクでファウルするとストライクはそのままですが、それ以外の見逃し、空振り、ファウルではストライクが1つ増えます。ボールのときはストライクは増えません。
- (答え)2ストライク (解説)「1球目から順番に、ボール、ボール、ファウル、ファウル、ファウル、ボール、ファウル、ファウル、ファウル、ファウルでした。」 3球目で1ストライク、4球目で2ストライクと、ファウルでストライクが増えます。それ以降のファウルではストライクが増えず、2ストライクのままです。ボールのときにストライクが増えないのは1と同じです。
- (答え)見逃すかファウルする (解説)ストライクゾーンを通らないボールは一旦ボールと判断されます。その後の打者の動きによって「ストライク」「ボール」どちらかが最終決定されるのでした(ここに書いてあります)。したがって、見逃せば(バットを振らなければ)ボールと判断されます。また、ここでは2ストライクです。バットを振ってファウルにしてもストライクは増えません。
この問題を自力で解けるようになれば、何も怖いものはありません。
解けなければ説明を読み直し、解けるようになったら自信を持ってください。この問題が分かれば、ほんの少しの例外を覚えるだけです。
ポイント
- 「ストライク」「ボール」は2つの手順を踏んで決められる。
- 2ストライクでファウルするとストライクは増えないが、他の場合なら見逃し、空振り、ファウルのいずれでもストライクが1つ増える!
ボール
2つの「ボール」
野球では、同じ「ボール」と言ったり書いたりするのに、違うことを指していることがあります。
ところで、この記事で同じ「ボール」を「ボール」と書いたり「ボール」と書いたりしていたことにお気づきでしょうか?
実は「ボール」は2種類あり、「ボール」は道具です。「ボール」は投手の"失敗"でした。
道具のボール
道具のボールは何も難しくありません!
投げられたり、打たれたりする道具です。
途中経過のボール
はじめの方の「ストライク、ボールは途中経過!」(これです)で説明したのは、
- 投手が"失敗"するとボールになる
- 先にボールを4つにすると打者の"勝ち"
- 打者が勝てば、打者は走者になる
ということでした。
投手の失敗について、説明していきます。野球で投手と打者が対戦している間は、投手か打者のどちらか一方だけが失敗すると考えてかまいません。
ストライクは打者の失敗でした。つまり、ストライク(打者の失敗)でない場合は全てボールというわけです。(重要です)
ですから、「ストライク」「ボール」を判断する基準に当てはめれば、ボールになるのは次の2つの条件を両方とも満たした場合ということになります。
(1) 投手の投げたボールがストライクゾーンを通っていないので、仮に「ボール」とする。
(2) 打者がバットを振らず、「ボール」に確定。
ボールとなると、必ずボールの数(カウント)が増えます。ボールと3回判定されれば3ボールです。
ポイント
- ストライク以外は全てボール!
- ストライクゾーンを通っていないボールに対して、バットを振らなかった場合だけがボール!
まとめ
- ストライクは打者の"失敗"、ボールは投手の"失敗"
- 3ストライクで打者の"負け"、4ボールで投手の"負け"
- 見逃し、空振り、ファウルはストライク扱い。ファウルについてはストライクの数え方が変則的なので注意!
- ストライク以外は全てボール!
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